前半戦レポートから、ずいぶん日が経ってしまいました。季節は、夏の佐野坂が懐かしく感じる秋へと進んでいますが、このレポートで夏を締めくくる事にしましょうか…。
9:00 男子スポーツクラスのスタート。
直後の長い登り坂は、スタートと同時に、一気に前に出ようとダッシュをすれば、脚が乳酸で一杯になってしまう。スピードで前に出るよりも、混乱を察知し、ライン取りと丁寧なペダリングで体力を消耗しない様に心がけて進む。
最初のピークを60〜70番手前後でクリア。そして、もう一つの名物、長いSTに突入。入り口は案の定、渋滞中。慌てて前に出ようとする選手が、次々とミスを犯す。その隙を縫って少しづつ前に出る。前の選手には、無理に追いつかずに、車間を空けて下る。後ろから追い抜こうとする選手も居るが、狭いSTでは中々追い抜くことは出来ない様だ。
2周目
3周レースの中間地点でもある2周目。
1周目を人生に例えるならば、学習の周回といえる。1周目で学習(確認)した、この日のパフォーマンスと、周りの状況を踏まえて、順位を意識して走るのが2周目と言えるだろう。
いつもの様に、登りで抜かれて、下りで追い抜く展開のレースとなりそうな予感がする。しかし、このコースの下りは長い。
長い下りをカッ飛んで、一気に差を付けるべきか、体力を温存し、登りで引き離されない様にして、次周の下りまで待つべきか、悩む所だが、1周目の登りで得た感触と、2周目最初のゲレンデ登りの感触から、登りでのパフォーマンスも、さほど悪く無いと判断。下りで、出来る限り飛ばして、差をつける事を心がける。
その甲斐あってか、50位後半辺りで通過、最終周回へと向かう。
3周目
最後のゲレンデ登りに挑む。普通は、登りでは顔を上げて前を見て、ペダルを踏む、と教えられるものだが、佐野坂の登りは、思わず下を見て、只、黙々とペダルを踏んで、坂が終わるのを耐える、と言った感じ。
坂も残り半分に差しか掛かった辺りで顔を上げると、前方に数人のバラけた選手が見える。この登りと、ST前の登りで抜ければ、あとは下りで一気に引き離すことができるだろう。一枚ギヤを上げて、ペダルを踏みなおす。
その甲斐あってか、数人をパスする。そのとき、「あ、抜かれた…」との声。
声の主は、前の勤務先の後輩。競輪学校を目指し、ロードマンでもあった彼は、好奇心も旺盛。果敢にもMTBにチャレンジし、今ではロードもMTBも何でもこなす、マルチ・ファンライダー。
STに入り、できる限りのスピードで下る。しかし、ミスをしないように。そんな、レーシングなマインドに加えて、このセクションはこれで最後、楽しく下ろう!という、二つのマインドが頭の中を交錯する。
2本目の林道を駆け上がり、最後のSTに突入。この区間、実は95年の試合で、転倒。倒木に膝をぶつけて、数針縫う切り傷を負った場所でもある。
そんな懐かしい(?)思い出を浮かべながら、湧き水で濡れた緩斜面を飛ばす。鋭角に曲がるコーナーで、ブレーキを遅らせ、一人パス。
STを抜けて、緩い登りのジープロードで、後ろから追いつかれる空気を感じながらフィニッシュラインへ急ぐ。80%コントロールラインを越えた辺りで、気配を感じ、ゴールスプリントへ突入。
渾身の力でペダルを踏んだが、直前で抜かれ、そのままゴール。
結果、53位でFinish。昨年より順位は下がったが、ひとまず、チェッカーを受けられたので、良しとする。順位は昨年より、若干下がったものの、開幕戦でポイントを取っているので、イーブンと言った所か。
次、公認大会に参加できるようであれば、もう少し、ランキングを上げられるかもしれない(上がれば良いな…)